ビジネス書「ZERO TO ONE」を読んでわかった「スタートアップ」の注意点

2020年2月1日


こんにちは。はるまきです。今回は有名な実業家で投資家のピーターティールの「ZERO TO ONE」を読んで、私が考えたことを書いていこうと思います。起業を通してユニークなサービスをリリースしたいと考えている私なりのまとめです。それじゃーいってみましょ!

創業時は、組織のコアを作ることに集中する。

本書では、ティールの法則というものを紹介しており、その1つに、

創業時がぐちゃぐちゃなスタートアップはあとで直せない。

ピーターティール 「ZERO to ONE」より

とあります。これは例えば、起業するパートナーや人を採用する時に、できない人間や、自分と合わない人間を選んでしまうと、なかなか修正ができないことを意味しています。確かに、日本では会社の都合で強制的に解雇することは難しいです。また、いわゆるエリート同士が一緒に起業しても、お互いがエリート故に競争する関係になってしまい、会社が分断してしまう事例もあるようです。

 私の身近な事例を紹介します。私は小さな会社に所属しています。エンジニアという肩書きながらも面接する機会があります。また指の数ほどしかメンバーがいません。会社の規模を拡大する為に、社員数を増やすことは重要だとは思います。しかし私は本書の「創業時がぐちゃぐちゃなスタートアップはあとで直せない。」という言葉を思い出しました。事実、その方はとても人柄が良い方でしたが、「肌感」??が合わないと私を含めた面接官らは判断し、結果不採用となりました。その方は50人目、100人目の社員でしたら採用も考えられたのですが、立ち上げ時期にはマッチしないと考えました。未来は見えないので、採用していた先は誰にもわかりませんが、正しい判断だったと信じてます。

まずは小さな市場で独占を築く

100兆円の市場の1%でもシェアを取れたら、売り上げは1兆円になる。理論上はそうだと思いますが、

スタートアップがそれを目指す場合、実際には、参入の余地がないか、参入障壁が低すぎるために目標まで辿り着けないかのどちらかである

ピーターティール 「ZERO to ONE」より

と、ピーターティールは述べています。ではどこをまずは目指したらよいのでしょうか。彼は小さな市場をまずは独占しろ!と述べています。私もこれにすごく同意します。例えば、孫子の「兵法」には、極力敵と戦わないことが良いと説かれています。有名なところで言えば、Facebookは学内の学生だけを対象に始まり、徐々に拡大していきました。アマゾンはまずは書籍のネット販売市場を抑え、カテゴリーを拡大していきました。
 まずは小さな領域で、成功してから規模の拡大を図っていくのが戦略的ですよね。

プロダクトだけではなく、営業もしっかりと行う。

エンジニアの私からすると、良いサービスは自然と広がっていくんだろうなとなんとなく思っていました。曖昧な楽観主義的発想でした。でも違いました。本書を読んではっきりしました。曰く、

差別化されていないプロダクトでも、営業と販売が優れていれば独占を築くことはできる。逆のケースはない。

ピーターティール 「ZERO to ONE」より

つまり、プロダクトがどれほど差別化されていて革命的で素晴らしいものでも、営業や販売戦略がきちんとしたものでない限りは、独占は築けないということです。確かに、私の近くにも事例があると感じました。うちの近所の弁当屋さんの唐揚げ弁当はめちゃくちゃ美味しいです。今まで数々の唐揚げ弁当を食してきましたが最も美味しく、最も優れた商品だと私は思いますが、小さな商店街のお昼ご飯市場の一部しかシェアを確保できていないと思います。(残念ながら。あんなに美味しいのに!)単純な例ですが、これも営業や販売戦略が弱いからだと思います。プロダクト以外にも十分に力を入れている大手コンビニやチェーン店が、その市場の大部分を支配しています。(あの80歳くらいの優しいおばあ様店主がその気であれば、販売エリアや生産方法などを変化させることも可能なはずです。)
 他にも営業トークが上手い人が売り上げの多くを占める事例は多く聞きますよね。私は学生時代に営業販売のアルバイトをしていました。国連機関の月額募金への加入をお願いする仕事です。私は大学で貧困関連の授業や、海外ボランティアの経験もあり、誠実にお客様に対して営業活動を行なっていました。一方である先輩は「嘘」を並べて営業活動を行なっていました(アフリカの現地に行って研修を受けてきた、実際に現場を見てきた、などなど)。結果、その先輩は私の何倍も契約をいただいていました。話の「質」としては私の方がまさっていたはずです。しかし営業活動としては先輩の方が上でした。
唐揚げ弁当や私のバイトの例は、身近ですが真理に基づく例だと思っています。営業活動や販売活動の、正解は世界にはありません。本書でピーターティールが言いたかったのは、「営業や販売戦略もしっかり考えとけよ!」ってことだと思います。うん、気をつけよう!

隠れた真実を見つけろ!

0から1を想像する人には、それができない人とは違う何かが見えています。ウーバーやAirbnbはそれらが見えていたからこと新しいシェアリングサービスをリリースし成功しています。隠れた真実を発見したのです。私を含めた、普通の人が、隠れた真実を見つけるようになるのはどうすれば良いのでしょうか?ピーターティール曰く

隠れた真実の存在を信じることこそが鍵となる。

ピーターティール 「ZERO to ONE」より

まずは、信じることから始めなさいと。ほほう!皆さんはこの世界にまだ隠れた真実があると思いますか? そんなものがあるならば他の天才が見つけてしまっている、なんて考えていませんか? また隠れた真実っぽいものを仮に発見できたとしても、常識に囚われてしまい、孤独になることを恐れて、次のアクションに踏み出せなかったりしていませんか?身近な例は、奴隷制度です。今、世間のほとんどの人は、「奴隷制度は悪いことだ」なんて思っていますよね。でも19世期の初めまでは、奴隷制度は当たり前のように存在していました。”I hava a dream"で有名なキング牧師はアフリカ系アメリカ人への公民権取得の為に活動しました。隠れた真実を見つけ、それを現実のものにする為には相当のエネルギーと情熱が必要だと思います。世間はそれが見えていないので、反対する人が非常に多いと考えられるからです。隠れた真実を見つけ、それを貫く人間になりたいですね!

まとめ

本書にて、起業についての「名言」がありました。素敵な言葉だと思ったので紹介します。

起業は人生の手綱を握るだけでなく、小さくても大切な世界の一部を支配することができる。

ピーターティール 「ZERO to ONE」より

途中の「支配」という言葉は少し私的にはフィットしないので、これを「デザイン」に置き換えると、私的にはさらに素敵な言葉に感じます。


 「起業は人生の手綱を握るだけでなく、小さくても大切な世界の一部をデザインすることができる。」

本書を読んで、ますます自分のサービスを作り出して世の中に衝撃を与えたくなりました。世界を自分の理想の姿にデザインすることができるなんて最高じゃないですか。至福。

  • 創設期はコアをしっかり作る!特に人材!
  • プロダクトだけじゃなくて営業活動もしっかりと!
  • 隠れた真実を見つけろ!→ビジネスチャンスが眠っている!

最も影響を受けたのはこれらです。他にも刺激的な内容が多く含まれています。ビジネスマンなら是非一読ください。


明日からも頑張ろう!!